これであなたも、日本語教師!

日本語教育能力検定試験合格を目指して独学でがんばる人の応援ブログ

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検定試験対策副読本のお薦め

 先日、検定試験勉強の教科書は、ヒューマンアカデミー著のいわゆる「赤本」一択と言いました。

 しかし実は、試験勉強が全く初めての人にとっては、ややハードルが高いのではというのが私の感想です。

 特に文法関係は、私たちは日本語の文法を意識しなくても何不自由なく話せるため、学校で国語が好きだった、得意だったという人を除けば、ほとんどの人が曖昧な知識のままでいるのではないでしょうか。

 例えば、音便です。私たちは日頃無意識に、かつ完璧に促音便、撥音便、イ音便などの音便を使い分けていますが、どういうときに促音便になるか、撥音便になるかを説明できる人は、どれだけいるでしょうか。音便の言葉すら知らない、分からないという人も、かなりいるのではないでしょうか。

 ここで赤本に話を戻します。赤本(第4版)の音便の説明は、とても希薄です。Ⅰ型動詞の説明の中で「連用形(日本語教育の活用表では「テ形」「タ形」「タリ形」「タラ形」)に音便形が現れる」とあり、後は活用表で音便ごとの動詞の例が示されているだけです。

 つまり、なぜ音便という発音の変化が生じたのかとか、動詞の語幹の末尾が「く、ぐ」のときにイ音便になる(例、書く→書きて→書いて)といった説明がないのです。

 そして、検定試験にはこれらの知識は必須ですが、この必須のことが赤本では十分に説明されていないので、全くの入門レベルの人には少し難しいと思うのです。

 そこで私がお薦めするのが、赤本の希薄性をカバーする副読本です。具体的には、スリーエーネットワーク社発行、荒川洋平著の「日本語教育のスタートライン」です。

 その表紙カバーの色から、私は勝手に青本と呼んでいます。

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 自分が入門レベルだとか、文法は苦手といった意識がある人は、ぜひ赤・青揃えられることをお勧めします。

 

聴解問題対策に必須のCDプレーヤー

 検定試験の試験Ⅱは聴解問題です。そして、その過去問はCDを聴いて解答します。つまり、CDの再生装置が必要です。

 この装置を内蔵したパソコンを持っていればいいのですが、持っていなければCDプレーヤーとかCDラジオが必要になります。

 私はCDドライブ内臓のパソコンを持っていますが、下のSONY製のCDラジオを使っています。

 なぜなら、パソコン再生で過去問を解答しようとすると、パソコンのモニター画面と問題用紙の両方を、視線が行ったり来たりすることになります。また、右手のペンとマウスを頻繁に持ち替える必要もあります。

 その点、このCDラジオは付属のリモコンで再生、停止、リバース、リピートなどが左手で簡単に出来、視線も大きく動かす必要がありません。

 また、試験勉強だけでなく、実際に日本語教師としてオンライン授業をするときにも、とても重宝します。

 オンライン授業で聴解練習をするときは、画面共有で問題用紙やスクリプト(台本)を見せながらCDを流します。そのとき再生ソフトも画面で確認する必要があるので、その切り替えが非常に煩わしくなります。

 今、あなたは10月の検定試験をゴールとしているかもしれませんが、これは実は通過点です。その先にはすぐに日本語教師としての授業が待ち構えています。学習効率と将来像を考えれば、CD再生機器を別途用意するのがよろしいかと思います。

 どんな機器にするのかは、あなたの自由です。でも、令和元年度試験ⅡのCDトラック番号は46番まであります。過去問学習では何回も再生したりリピートしたりします。簡単にトラック番号を選べ、かつリモコンで操作できるものをお薦めします。 

 家電量販店がお近くにあれば、実際に見て触って確かめるのがいいと思います。

 

 

 

 

お薦めの過去問解説サイト

 ネットの時代ですから、ブログやYouTubeなど、巷にはたくさんの検定試験対策情報が流れています。過去問解説サイトもいくつかあります。

 しかし、私が一番お薦めするのは『毎日のんびり日本語教師』というブログです。現在、中国の大学で日本語教師をしている髙橋さんという方が運営しているブログです。

 まずは、ホーム画面のスクリーンショットをご覧ください。

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 いかがですか。すごいですよね。平成23年度から昨年度までの全過去問について、詳しく解説されています。しかも無料で。

 過去問以外にも、文法、音声、教授法、記述問題対策など、多岐にわたった解説があります。もう、教科書が要らないくらいです。

 正直、私は過去問はもちろんのこと、音声問題対策や記述問題対策もこのブログで勉強しました。あくまでも私の個人的感想ですが、他の出版社が出している対策本より格段にこちらの方が分かりやすく、説得力があります。

 ブログに、やや控えめに書いてありましたが、相当たくさんの検定合格者からお礼メールが届いているようです。もちろん私もその一人です。このブログがなければ、私の合格はありませんでした。

 大事な事を言い忘れました。凡人社の過去問題集は解答だけで解説は一切ありません。過去問解説は必須です。くれぐれも、このブログのお世話になるようお願いします。

 また、トップページにあるように、4月からオンラインの検定試験対策講座が開かれるようです。過去問解説と併せてこれを受講すれば、「鬼に金棒」です。基礎知識に不安がある方は、受講料もリーズナブルですので、ぜひ検討してみてください。

 髙橋さんのブログは、『毎日のんびり日本語教師』でググればすぐに出てきますが、一応URLも貼っておきます。必ず「お気に入り」に入れてくださいね。

https://nihongonosensei.net/

 

 

 

A4ノートを揃えましょう!

 あらゆる学習にノートは欠かせません。日本語教育能力検定試験の勉強も、ノートを使います。

 ノートは、A4サイズを調達してください。メーカーはどこのものでも構いません。ただし、あまり薄っぺらいものではなく、30枚くらいあるといいですね。

 過去問ノートは平成28年度から令和元年度まで、各年度別に用意してください。写真は、私のノートです。無印良品で買いました。

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  次に、音声問題と記述問題のノートも用意しましょう。こちらもA4サイズです。ご存知、KOKUYOのCampusノート方眼罫です。

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 ノートのA4サイズの理由は、大きいほど1ページ当たりの情報量が多いことと、資料などを貼り付けたりするときに、下の写真のように適度な余白が取れることです。 

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 ノートの書き方、つくり方は、その勉強法と併せてご案内します。まずはこれだけの冊数を揃えてください。

 次回は、過去問解説サイトを紹介します。ご期待ください。

 

 

 

 

 

シープペンシルを侮るなかれ!

 日本語教育能力検定試験の解答は、一部記述式問題を除いて基本、マークシート方式です。試験時間は限られていますので、いかに早くマークシートを塗りつぶすかが一つのポイントになります。

 そこで今回、私は2種類のシャープペンシルで塗りつぶしの所要時間を比較してみました。

 使用したのは、ぺんてるマークシートシャープ(1.3mm、B)と、三菱鉛筆クルトガアドバンス(0.5mm、B)です。解答用紙は、平成23年度の試験Ⅰの解答用紙をコピーしたものです。

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 写真のように、①の解答欄をマークシートシャープで、③の解答欄をクルトガアドバンスで塗りつぶし、それぞれ時間を測りました。

 結果は①が2分29秒71、③が4分34秒84で、マークシートシャープが2分以上早く、圧勝でした。

 試験Ⅰは100問で、試験時間は90分です。1問当たり54秒の持ち時間になります。つまり、マークシートシャープを使えば、2問以上早く解答できる計算になります。

 これは大きいですよ。ただでさえ時間勝負の検定試験で、2分の差はとても大きいです。試験Ⅱや試験Ⅲも合わせると、その差はもっと大きくなります。

 私の推測ですが、検定試験の合否線上付近には千人以上の人がいると思います。その人たちは、たった1問か2問の差で天国と地獄に行き先が分かれるのです。そしてその地獄行きの理由が、シャープペンシルのせいだとしたら、悔んでも悔やみきれないではないですか。

 マークシートには、必ず専用のシャープペンシルを使いましょう。

  検定試験には、もう一本、シャープペンシルが必要です。記述式問題用のものです。

 別に普通に400字詰め原稿用紙に書くだけなので、0.5mm、HBの普通のシャープペンシルでもいいように思えるかもしれませんが、実際にはここでもかなり違います。

 私が推奨するのは、プラチナのプレスマンです。芯は0.9mm、2Bです。太くて柔らかいのでスラスラと書け、字も迫力があります。同じことを書いていても、細くてなよなよした字と太くて重厚な字とでは、試験官に与える心証も大きく異なります。とにかく、数百円の問題です。神は細部に宿ると言います。ベストを尽くしましょう。 

  次回は、ノートについて投稿します。

過去問を揃えましょう!

 当ブログ推奨の検定試験勉強法は、過去問中心の勉強です。それ以外の問題集は使用しません。

 日本語教育能力検定試験の過去問題集は唯一、凡人社から発行されています。出題範囲が改定された平成23年度以降が対象になりますが、みなさんは平成28年度から令和2年度までの5年分の過去問を入手してください。なお、例年の例で言うと令和2年度版は今年の3月末頃に発売されます。まずは令和元年度版までを揃えてください。

 なぜ5年分かと言いますと、時事統計問題はその時々の社会情勢の変化を受けて大きく変わるからです。

 例えば昨年は、コロナの影響で、来日した外国人の旅行客や留学生、技能実習生などの数が大幅に減りました。これがすぐに今年の試験に反映されることはないかもしれませんが、最新の情勢やデータを把握しておくことは、とても重要です。こんなときに古い過去問の古い時事統計問題を一生懸命やっても、却って頭を混乱させるだけになります。

 それに勉強の密度の問題もあります。過去問10年分を各2回、計20回やるよりも、5年分をみっちり4回やった方が断然効率がいいです。出題範囲も3,4年サイクルで繰り返されるという話がありますから、5年分を押さえれば、ほぼ全範囲をカバーできるでしょう。

 ところで、過去問は改訂されるものではありませんので、新品にこだわらない人は中古本でいいでしょう。特に今の時期は、昨年12月に合格通知をもらった人が、こぞって売りに出しています。試しに先ほどメルカリを「日本語教育能力検定試験」で検索したら、これまでに当ブログで紹介した本を含めて大量に出品されていました。Amazon楽天でも中古本を扱っていますので、一応広告サイトを以下に貼っておきます。 

 最後に一つお願いです。過去問を入手しても、すぐには取り掛からないでください。時間は、たっぷりあります。きちんと計画に沿って過去問勉強法を4月に案内しますから、今はパラパラとめくって、雰囲気をイメージするにとどめておいてください。